親目線ブログ マーケティング学習ログと時々子供や家族とのこと

なぜ放置するという選択肢を選んだのか「25歳母 2歳放置し、低体温症で死なす」赤ちゃんポストの事例

私の思うこと

今日のニュースでまたも子供を虐待し死なせてしまったという悲しい事件が報道されていました。
こちらの事件の概要はこのようになっています。

 2歳11カ月の長女を数日間、自宅に放置し死なせたとして、宮城県警仙台北署は1日、仙台市青葉区台原の飲食店従業員、土屋りさ容疑者(25)を保護責任者遺棄致死容疑で逮捕した。「育児に精神的に疲れ、一人になりたかった」と、容疑を認めている。

逮捕容疑は、長女の陽璃(ひなた)ちゃんを6月30日まで数日間にわたって自宅に放置し、低体温症で死亡させたとしている。

同署によると、土屋容疑者と陽璃ちゃんは2人暮らし。帰宅した土屋容疑者が6月30日午前11時ごろに居間で倒れている陽璃ちゃんを発見し、「娘が息をしていない」と119番通報。消防がまもなく死亡を確認した。目立った外傷は見られなかったという。「3日間ほど帰宅していなかった」と供述しており、詳しい動機などを調べている。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190701-00000021-mai-soci

2歳11ヶ月ととても小さい女の子をひとり家において、最低3日も家を空けたということですが、その理由が「育児に精神的に疲れ、一人になりたかった」とのこと、育児による精神的な疲れに関しては確かに大きな理由としてあると思います。
また状況的にも恐らくシングルマザーで近くに頼る人間がいなかったのではないかなと思います。

しかし、子供一人を置いていくことで、このような結果になってしまうことを想像できなかったのでしょうか。

小さな子供にとっては、お母さんが自分の全てで、このような扱いを受けてもきっと最後までお母さんが帰ってくるのを信じていたはずです。
そして一人寂しく、お腹をすかせながら待っていたと思うととても悲しい気持ちになります。
しかも今回「低体温症」で死亡ということで3才児平均体重に比べ5kgも軽かったということなので、日常的に食事を与えられなかったのかなという感じがします。
生まれてすぐに自分にとっての世界がこのような扱いを受けて亡くなってしまったことがとても悔しくて悲しい。

私は母親でもないし、シングルではないのでこの母親が抱えていたストレスの程度は理解することができないかもしれないが
ネグレクトになってしまい子供を育てる自身が無いならばなぜ放置するという選択ではなく、児童相談所等に相談することはできなかったのだろうか

罪なき子供の死が少しでも減るように社会の仕組みや支援がされるようになってくれるのが一番だと思いますが、
私個人的には、子供を育てられない親というのは今後も無くならず一定数は存在し続けると思います。

そのような場合に、子供の意志とは関係なく身勝手な親の判断で死ぬことがないように、無理に育児に拘束させることなく放棄させてでも命を救う仕組みが必要なんじゃないかと思う。

「赤ちゃんポスト」と呼ばれて話題になった熊本市にある慈恵病院に設置されている「こうのとりのゆりかご」だが、育児放棄を助長するなどとして賛否あるようだが私は賛成だ。
人間としての権利に反するなどという意見もあるが、死んでしまったら権利も何もない。
その子供が大きくなった時に自分が親に捨てられたと知ったときには傷つく子供は多いのかもしれないが、それでも生きていれば自分で考え判断し人生を送ることができる。
何も分からないままに死んでしまうよりも考える余地もないぐらい大切だと思う。

「こうのとりのゆりかご」の設置から10年が経過してからの話によると、これまでに130人もの幼い命を救ったとのことだ。
これは本当に素晴らしいと思う。
預けられたその後は、約半数が里親に預けられたそうだ。
里親に預けられて育てられた子供の中には、ポストに入れられたことを知りながらも今生きていることに感謝しているということも紹介されていた。

まだ日本には、このような施設は熊本の1件だけだが、ドイツでは100箇所に同様の施設があるそうだ。
あまりに敷居が低い制で身勝手な親による育児放棄が助長される問題は確かにあると思うし、その数が多くなってしまった場合に施設を運営するお金をどうするかという問題もある。
しかし、あまりにも身勝手に虐待を受けて死んでしまう子供のニュースを聞くたびに、なんとか生きていくという方法が無かったのかという時にこのような施設が増えて欲しいと思います。